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逆上がり


 なかなかできなくて、ひどく困ったものです。

 この逆上がりができることこそが学校での最も重要なことのように思わせられたりもしたものです。


 単に体育の授業のひとつであったはずのことが、なぜか一番重要であることのように思わせられたものでした。


 他に縄跳びの二重跳びができるようになるとか、泳げるようになるとか、なぜかこうした運動系のことばかりが課題とされ、できるようなるよう夏休みなどの目標にするよう言われたものです。

 決してそれらの目標に学力的なことが選ばれることはありませんでした。

 学力は塾や生徒個人の環境により差がついてしまいます。


 教師にとってみればこうした目標の方が公平と思ったのかも知れません。
 


 コツがつかめた子はすぐに逆上がりができるようになりました。

 逆上がりができる子は運動ができるとか、体力的に優位であるかに関係がありませんでした。

 ただ、スッとできてしまったというだけです。


 できない子供はいつまでも悩ませられたものです。


 そのできない理由を考えたり、友人に手助けをしてもらったり、格闘しました。


 今から振り返ると、色んなことを考えたり、深く考えてしまうような子というのは逆上がりというのが苦手だったような気がします。

 できるようになるまで随分と時間がかかった記憶があります。



 当時、「何かできないこと、ひとつの目標を達成すること」、こういうことがよいことのように言われました。

 しかし、今から思えば教条的だというだけで、個人の得意分野を伸ばすということにはつながるものではありません。


 今の子供たちはどうなのでしょうか。

 今は補助版というものがあって、逆上がりのコツがすぐに習得できるようになっているようですが、それもどこか違う気がします。



 その後、歳をとって、公園で逆上がりをやってみたことがあります。

 もうすっかり忘れていたことですから、できるかは分かりませんでした。

 しかし信じられないぐらい簡単にでき、自分でも驚いたものです。

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授業参観


 こんなことが今でも学校でやられているかどうか、それは知りません。

 父兄のフリをした不審者も考えられるでしょうし、どだい授業というものはもはやそれほど重要ではないはずです。

 ましてやコロナということがあります。


 教育は劣化し続け、コミュニケーション能力の足りない子供たちを多く生み出してきました。

 人に自分が考えていることを伝えられない人というのが多くなったことです。




 ともあれ、当時は、これは父兄参観という言い方もあったかも知れません。

 建前としては授業の進捗や、日頃の授業やり方を見せるというものでした。

 ただこれは決して「父兄らによる授業の監査」というものではありませんでした。


 勘違いをした親たちがこれを奇貨とし、あたかも社交場とでもばかりに父兄らはお洒落を楽しみ、ひとときのハレを味わっただけのものでした。

 高度成長で社交場はなくなり、工場や味気ない実利だけの施設になりました。

 だから親たちはこの授業参観のような特別な場面を多いに好んだのです。れ



 それを知ってかどうかは分かりませんが、逆に子供たちには授業参観というのはとても嫌なものでした。

 親を誇らしく思う子供もいたでしょうがそれは僅かです。


 子供たちは日頃のダラしのない親たちをよく知っているのですから、そんな親たちが子供たち、友人たちの評価に晒されてしまうという屈辱もちょっと他にありませんでした。


 また教師にしても、有能であるとか人気であるとか、評価が与えられるわけでもなく、ただ父兄にハレの場を提供するだけのサービスのつもりだったでしょう。

 教師は監査されることはありませんでしたから、その必要もなかったのです。


 授業参観というのは、お互いのニーズがかくもズレていたのです。




 やがて、これが高じて親たちの出会いの場になったのは平成になってからのことでしょうか。


 授業参観、父兄参観をいい口実にして多くの不倫劇が生まれました。


 もう昭和を過ぎれば、子供たちは親たちにとってはダシでしかなかったのか、ふしだらな事件が紙面を飾りました。


 しかし子供たちは相変わらず子供です。

 世の中がいくら変わろうとも、子供らしさは変わりません。



 学校はますます劣化し、その形は歪められ、生徒たちと教育というもののギャップが顕著になっていったのでした。


 

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