振り返ると懐かしい言葉。
「ケンケンパ」って、もう忘れてしまったでしょうか。
この遊びを今の子供たちもまだ知っているんでしょうか。
どの路地にもその遊びの跡が残っていました。
コンクリートの道路だったら白いチョーク、ロウセキなんかで描かれていた跡。
四角や丸、三角の模様が描かれていて、子供たちが遊んだ跡だというのが分かりました。
あの四角や丸は脚をどう揃えるかが指示されたもの。
丸かったら両足を揃えて着地、三角なら片足で、四角はひとつずつ脚を入れて同時に着地、なんて。
色々とルールは変えて、子供たちがリズムに乗ってケンケンパ。
子供の運動によいと今はこんなものまで売られています。
私は少し大人になって、再びこんな跡を見ました。
いつもその路地には誰もいなかったりして、とても静かでした。
通りかかるといつも誰もいませんでした。
家々には明かりがともり始める夕暮れの時間。
きっと私は子供時代をもう過ぎてしまったのだな、そう思いました。
夕方になれば子供たちは家に帰ってしまいます。
私がそこを通りかかるのはいつもそんな時間だったから。
誰もいなくなった路地のケンケンパの跡を見て、私にもう子供ではないことを教えてくれました。
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