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ツイスター


 実は「ツイスター」というゲームの真相はとてもスケベなゲームだったということ。

 もうこの時代、「ツイスター」を知らないという人もいるんだろうか。


 発売はマテル社かと思っていたが、調べると発売はハズブロ社だった。

 ハズブロというとモノポリーが真っ先に思いつく。そしてアップル・コンピューターのキッカケになったゲーム機アタリ。

 「ツイスター」に関してはwikiにはその程度の記述しかない。


 これは当時、昭和30年代にアメリカから輸入された、ホカホカと湯気の立つようなゲームだった。


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 男女をペアに組ませて、ルーレットで指定のマークに手足をそれぞれ指定のところに乗せさせる。右手、左手、左の足、右の足。

 対戦相手がルーレットを回し、ペアにやらせる。

 この間に絡まる男女の手足が交差し、ペアはなんとかやり遂げようと工夫する。
 左手を下にしてみたり、右足を改めて上から通したり。

 二人が工夫して何かを成し遂げようとすることは二人の間に特別な感情を呼び起こす。



 見事にペアの二人がそれを成し遂げたら次のチームの出番だ。

 次のチームも仲良くコンビネーションして、指定されたマークを踏んで完成させなければいけない。

 どちらかのペアが膝を付いたり尻を落としてしまえば失敗だ。

 そんなゲームだ。


 
 結果として、このゲームが狙ったものは明らかだった。

 組んずほぐれつ、男女でペアになったカップルが、結果として互いの体を密着させることになるというゲームだった。

 いわばまるで「婚活ゲーム」だw。


 だから、このゲームには非常にエロチックな思惑があったと言える。


 こういう「エロチックな思惑」があることというと、ちょっと前で言えば王様ゲームとか、ちょっと昔ならポッキーを両側から早く食べるなんてゲームがあった。


 どれもカップリングということに結びつく。

 男女のカップリングのためのゲーム。

 「ツイスター」というのは、実はそんなゲームだった。



 アダルト色の強いものだと言えるし、もし「18禁」なんてカテゴリがあったなら間違いなくツイスターは禁止だったろう。

 パッケージは確かそれほどエロいものではなかったが。



 しかし、我々子供たちがそういう思惑のあるゲームだと知ったのはずっと後になってからのことだ。



 誕生会なんかでこのゲームを誰かの親に教えてもらい、あっと言う間に理解した。
 みんながこの簡単なゲームを面白がった。

 それは「新しいルールにしたがってみる」そういう面白さがあったのだと思う。

 
 子供たちはこのゲームの「エロさ」については理解しなかったが、「何をすべきか」という新しい設定について面白がったのだった(笑)。



 だからゲームの面白さをみんなが分かった。

 みんながツイスターをやりたがったし、昭和の時代にはこのゲームの名前は子供たちのあいだでも大いに響き渡ったものだ。



 このゲームを紹介してくれた親が何を考えていたのかは知らない。

 世間的にもツイスターは大きなブームになったと記憶している。



 一度紹介されると、クラスの中でも話題にはなったが、結局、子供たちの間で、これが学校に持ち込まれるほどの流行りになるということはなかった。

 当時の子供たちはカップルになりたがったり、「告白」やラブレターとか、すでに色気づいてはいたのだか、そういう男女のイチャツキみたいなものは学校のジェンカや体育の授業、授業のダンスなんかに見出していた。

 だからこんなゲームは余計だったのだろう。


 その上、大きくなってゆく子供たちには、こんなゲームのもって回った段取りなど、すぐに面倒だとして忘れられたのだった。




 今の子供たちなら、せいぜいツイスターならぬ、ツイッターのアカウントを恋愛に使って思いを伝えていることだろうw。


 世の中はすっかりあからさまになってしまった。


 遠い昭和の流行のひとつだ。

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